どんぐり山とは
どんぐり山とは当園に隣接する医王寺境内にある裏山の※俗称です。長年人の手が入らず、木々や竹林がうっそうと生い茂っていたのですが、「地域の自然を再生しながら子ども達が自由に安全に遊べる場所を作ろう!」と当園が中心となってどんぐり山整備計画を開始しました。
(※子ども達の間で昔からこう呼ばれてきました。)
そして平成19年に埼玉県生態系保護協会の協力のもと、医王寺の檀家さん、三菱東京UFJ銀行の寄付により「山の※ビオトープ」として、自然探索道「どんぐり山」の大がかりな整備が完了致しました。
(※生物群の生息場所、できるだけ外来種を植えず山本来の生態系と子ども達が触れ合えるように配慮しています。)
現在では当園の0歳児から6歳児の園児が遊びに入り、山からは毎日のように子ども達の遊び声や笑い声がこだましています。自然の中での自由な遊びの体験、畑作りなどの当番活動や制作活動など子どもたちが主体的に関わる数多くの実体験を通して、大人も子どもも様々な教訓を学んでいます。
都市化が進み、子ども達が日常の中で入り込める自然が激減する中で今後も保護者の皆さんや地域に呼びかけ、ワークショップや親子で遊ぶ機会などを積極的に提供し、子ども達と自然との接点を出来るだけ増やしていけたらと考えます。
どんぐり山のコンセプト
- いきいき遊び、わくわく学ぶ
- どんぐり山の恵みを生活に活かす
- 地域の自然を次世代に伝える
どんぐり山の概要
どんぐり山 全体図
面積
約2,100㎡
現在よく見られる主な生き物など
クワガタ、カブトムシ、ノコギリカミキリ、カナブン、大スズメバチ、ジャコウアゲハ、コゲラ、シジュウカラ、トンボ、バッタ、カマキリ など
自然体験 ・自然遊びの概要
3歳以上児クラス
- 毎日2回、選択したグループごと、50分程 (※活動が最も盛んな春、秋の時期)
- 毎朝の当番活動(雨天決行)
- その他、歳児別の活動
未満児クラス
- クラス毎に週3回 50分程 (※活動が最も盛んな春、秋の時期)
園全体
- 自然物を使った製作活動など(月1回程度、各クラス)
- 虫の飼育
- 「山っこクラブ」(年長児、月1回) 山の恵みを生活に活かすプロジェクト。
埼玉県生態系保護協会の講師からレクチャーを受け、現在は職員と子どものみで活動
自然を活かした製作活動・食育活動・五感を使った体験、一日を過ごす日など。
食育の活動/当番活動
- 給食室に年数回お弁当を作ってもらい山で会食
- 畑当番、コンポスト、落葉ため作り(園児、職員、地域)
- タケノコ採り(園児、職員)
- 落葉や枯れ木集め (餅つきや焼いもに使用)
- 清掃
その他
- 竹を使ったワークショップ (園児、保護者、地域)
- マラソンコース、みたままつりなどの行事に使用
子どもや保育士、保護者にとっての効果
園児
山の環境を活かした五感を使った自然遊びを通して、自然に対しての興味関心、様々な実体験の中から失敗を通して多くの教訓を学んでいる。
保育者
山の活動を通して、子どもの主体性を見守る視点が強化された。
子ども達の興味や関心の強い、自然を使った室内、園庭などの環境整備が進んだ。
保護者
数々の行事など保護者も参加する機会や日中、子ども達が遊ぶ姿を参観する機会を増やす中で、泥んこや蚊、怪我への心配等、自然体験への否定的な意見が減り、足腰が強くなった、自然や生き物への興味関心が強い、家庭での自然体験が増えた、など肯定的な意見が目立つようになった。
安全対策
- 長袖、長ズボンの着用
- ハチに対しての注意
- 蚊の対策
蚊が気になる保護者の要望には、個別に対応
園ではハーブで作ったスプレーを用意
タオルでほっかむりして長袖、長ズボンで活動するのが一番有効
一番多い時期には夏のプール遊びとも重なるので活動を少し控えている
どんぐり山の受賞歴
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- 平成20年
- 学校ビオトープコンクール2007 銀賞
さいたま市 第8回 景観協力賞
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- 平成22年
- 学校ビオトープコンクール2009 銅賞
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- 平成23年
- 第3回 関東水と緑のネットワーク拠点百選 選定賞
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- 平成24年
- 学校ビオトープコンクール2011 日本生態系協会賞