一人ひとりを大切に
信頼できる保育士、仲良しのお友達、好きなことへと没頭できる時間と空間。自由や権利の保証は、「自分は大切にされているな」「人生って楽しいのだな」という自己肯定の気持ちを育みます。また、それは世界全体を肯定的に捉える気持ちへと繋がります。この肯定する心こそが「感謝の気持ち」や、「素直な心」、「他の命や物を大切にできる心」を生みます。
仏様のお言葉に「天上天下唯我独尊」というものがあります。これは「この広い広い世界の中で、僕も私もたった一人だけしかいませんよ。だから、とってもとっても大切なのですよ。」という意味を持ちます。はたして、自分が大切にされていない子が、他の命や物を大切に扱うことができるでしょうか?世の中はつまらないと諦めてしまっている子が、世の中に感謝の気持ちを持つことができるでしょうか?
現代社会のキレる子どもたちは、しつけが十分になされていなかったのではありません。どこかで心に傷を持ち、どこかで世の中に絶望がある子どもたちなのだと思います。
まず教育うんぬんを語る前に。仏教だ、保育だと肩肘を張らずに、子どもたち一人ひとりの気持ちをしっかりと受け止め、心を通じ合わせること。真心を込めて保護してあげること。子どもたちの無我夢中の時間を保証してあげること。ひなどりではどんな花の種をまいても素敵な花が咲くような、心の土壌作りのお手伝いを、まず何よりも大切と考えます。
合掌 園長 丸山 和彦
浦和ひなどり保育園 保育理念
「生かせいのち」
多様な命の繋がりや循環の中で、私たちは共に生かし生かされています。そうした繋がりの中で出会う、 ご縁の一つ一つを大切に、感謝し合い、自省し合い、支え合い、わいわいがやがやと共に生きてゆきましょう。人々の幸福と豊かな社会作りに貢献し、共に自らの命を輝かせてゆきましょう。
保育の基本方針
- 生命尊重(せいめいそんちょう)
幸せは多様な命の重なり合いの中にあります。皆で一人ひとり、
一つひとつの命を大切(傾聴、共感、受容)にしてゆきましょう。 - 智慧希望(ちえきぼう)
幸せは希望の中にあります。広い視野で物事を肯定的にとらえ
大志やユーモアを持って、共に学び育ち合ってゆきましょう。 - 精進努力(しょうじんどりょく)
幸せは積み重ねていく過程の中にあります。結果にこだわり過ぎずに
その時々を楽しみながら、ゆったりと努力してゆきましょう。
保育の目標
- 報恩感謝(ほうおんかんしゃ)
幸せは感謝の中にあります。
様々な繋がりに感謝することのできる人を育ててゆきましょう。 - 自戒和合(じかいわごう)
幸せは調和の中にあります。自らを省みながら、他と協調し、
また執着しすぎず諦めることのできる人を育ててゆきましょう。 - 自利利他(じりりた)
幸せは良好な人間関係の中にあります。
支え合いながら、共に生きていくことを喜べる人を育ててゆきましょう。